「かまって！」が止まらないとき、子どもは何を伝えようとしている？

「ママ、見て！」「抱っこ〜！」「こっち来て！」…子どもの“かまってアピール”が止まらないとき、ママの心の中は大忙し。

家事の途中だったり、ほんの少し休憩したいタイミングだったり。そんなときに限って、子どもが何度も「ねえねえ、見て！」とせがんできたり、抱っこを求めてきたりすること、ありませんか？

一度ならまだしも、何度も繰り返されると、さすがにママの心も限界。「ちょっとだけ一人にして…」「もう無理…イライラしてしまう…」と思ってしまうのも無理はありません。

けれど、実はこの“かまって”の強さには、子どもなりの理由があります。

この記事では、子どもの“かまって”アピールに隠された本当の気持ちと、子どもへの関わり方についてお伝えします。

子どもの“かまって”は、心のSOSかもしれない

子どもの中の「さみしい」「見てほしい」気持ちを強くする場面としては、「下の子に手がかかっているとき」「保育園や幼稚園でがんばった日」「ママが家事や掃除など何かに集中していて話しかけても気づいてもらえないとき」などがあります。

小さな「ちょっと寂しい」気持ちから、「もっとママに見てほしい！」という気持ちが高まっていきます。

そんな気持ちをどう表現したらいいかわからない子どもは、何度も呼びかけたり、無理なお願いをしたり、時には泣いたり怒ったりして、なんとか気づいてもらおうとします。

大人の目には「わがまま」に映る行動も、実は「自分を見てほしい」というメッセージの表れなのです。

ママの“ひとこと”で子どもは安心する

完璧に応えることができなくても大丈夫です。子どもの気持ちに寄り添う一言があれば、子どもの心は落ち着くかもしれません。

あるママは、上の子が何度も「ママ見て！」と言ってくることに疲れて、ついきつく怒ってしまったそうです。後でよく思い返すと、その日は下の子の夜泣きが続いていて、ママ自身もほとんど眠れていなかったとのこと。

でも上の子も、ママが下の子にかかりきりな様子を見て、「私のこと、もう見てくれないの？」という不安を感じていたのです。

こんなときは、ママのほんのひとことや短いスキンシップでも、子どもは大きく安心します。
たとえば、「今ご飯作ってるけど、終わったらギューしようね」と具体的な約束をすること。「ママのこと大好きなんだよね」「いっぱい一緒にいたいんだよね」と、子どもの気持ちを代弁してあげること。その言葉だけでも、子どもは「わかってもらえた」と感じ、安心して待つことができるようになります。

受け止めてもらえた体験が、子どもの心の土台になる

「ちゃんと見てもらえている」「大切にされている」と感じられる関わりが、子どもの安心感を育てます。

毎日忙しい中で、すべての“かまって”に応えることは難しいですよね。でも、もしママに少しだけ余裕があるタイミングがあれば、ほんの数分でも手を止めて向き合ってみてください。「ギューするね」「よしよし」と頭をなでるだけでも、子どもはしっかり愛情を受け取っています。

その経験が、「自分は見てもらえている」「大切にされている」という安心感になり、子どもが日常を穏やかに過ごすための心の土台になっていきます。将来的には自己肯定感や、自分を信じる力にもつながる、大切な一歩です。

子どもの“かまってアピール”は、大切なメッセージ

“かまって！”が強くなるのは、子どもなりのサイン。ママの存在が、それだけ大きくて安心できる証拠です。
子どもはまだ、自分の気持ちをうまく言葉にできません。だからこそ、全力で“かまって”を伝えてくるのです。

もちろん、ママの体調や気持ちにも余裕がない日もあると思います。そんなときは無理をせず、「後でね」と伝えるだけでもいいんです。でも、もし少しでも気持ちにゆとりがあるときは、そのサインに気づいて、ほんの少しでも応えてあげられると、子どもに安心感を与えることができるはずです。子どもの“かまって”で困っている方は試してみてくださいね！