「すぐ諦める子」が変わる3つのコツ – 泣いて投げ出す理由と対処法

お子さんが何かを始めても、少し難しいとすぐに「もうやだ！」と泣いて止めてしまう。そんなことが続くと、ママも「この子には向いてないのかな」と思ってしまいますよね。

でも実は、子どもがすぐ諦めてしまうのには、はっきりとした理由があります。その理由を知って、ちょっとした工夫をするだけで、お子さんの行動は大きく変わります。

なぜ、子どもは諦めてしまうのか？

1. 完璧でないとダメだと思っている

子どもは「できる」か「できない」かでしか考えられません。少しでもうまくいかないと「全部ダメ」だと思ってしまいます。

お絵描きで思った通りの線が引けないと「下手だからもうやらない」となる子は、この状態です。本当はちゃんと描けているのに、完璧じゃないから「失敗」だと決めつけています。

2. 頑張ったことに気づかない

諦めやすい子は、「できた」「できなかった」しか見ていません。その間にある「頑張った」「前より良くなった」に気づけないのです。

積み木を積むとき、前回より1個多く積めても、最後に崩れたら「失敗した」としか思いません。1個多く積めたことは見えていないのです。

3. 「きっと次も失敗する」と決めつける

一度失敗すると、子どもは「次も絶対に失敗する」と思い込みます。まだやってもいないのに、最初から「無理」と決めつけて諦めてしまいます。

解決のコツ：小さなステップに分ける

完璧主義をやめさせるには、大きな目標を小さく分けることです。ただし、「頑張って」と言うだけでは意味がありません。

やり方の例：お箸の練習

いつものやり方 「お箸で上手に食べられるようになろう」 → 子どもには大きすぎて、少し落としただけで「できない」と諦める

小さく分けるやり方

• 今日：お箸を正しく持って5秒キープ
• 明日：大きな豆を1個つまむ
• あさって：大きな豆を3個つまむ
• その次：小さな豆を1個つまむ

このように、今日できそうなことだけを目標にします。「明日のことは明日考える」が大切です。

目で見て分かるようにする

カレンダーに○をつける、シールを貼るなど、子どもが「今日できた」と目で確認できるようにします。これがあると、子どもは「少しずつ進んでいる」と実感できます。

解決のコツ：頑張りを言葉にする

子どもに「頑張ったこと」を教えてあげる必要があります。ママが言葉にして教えないと、子どもは気づけません。

ダメな声かけ

• 「上手だね」
• 「すごいね」
• 「失敗しちゃったね」

これらは結果しか見ていない言葉です。

良い声かけ

• 「15分も集中してたね」
• 「転んでもすぐ起き上がったね」
• 「違う方法を試してみたね」
• 「最後まであきらめなかったね」

何を見ればいいか

ママは次の5つを見てください：

1. どのくらい集中していたか
2. 体の使い方が変わったか
3. 工夫したり試したりしたか
4. 表情や姿勢はどうだったか
5. 続けようとする気持ちがあったか

これを見つけて、そのまま言葉にして伝えます。

解決のコツ：小さな成功を作ってあげる

「どうせ失敗する」と思っている子には、まず成功体験が必要です。でも簡単すぎることをやらせても意味がありません。

成功体験の作り方

条件

• 子どもが「ちょっと難しそう」と思うくらい
• でも実際は成功しやすい内容
• 成功したとき「やればできるんだ」と思える

例：縄跳びの場合 いつも5回で引っかかる子なら、4回目で「たまたま」うまく跳べるように、ママがそっと縄を調整します。この「たまたまの成功」が大切です。

失敗のクセを一緒に見つける

お子さんと一緒に、いつも諦めるタイミングを確認します。

「○○ちゃんは、いつも3回やるとやめたくなるね。今度は4回目もやってみよう。何か変わるかもしれないよ」

このように、諦めるクセを「いつものパターン」として話すと、子どもは自分をコントロールしやすくなります。

挑戦できるようになる！実践方法

お片付けの場合

小さく分ける：部屋全体ではなく、「まずは机の上だけ」「次はベッドの上だけ」

頑張りを言葉にする：「同じおもちゃをまとめて考えてるね」「手早く動けてるね」

小さな成功を作る：「今日は机の上、5分でできそうだね」と言って、実際は3分でできる量に調整

着替えの場合

小さく分ける：「全部着替える」ではなく「まずはシャツだけ」「次はズボンだけ」

頑張りを言葉にする：「ボタンを慎重に合わせてるね」「前より早くできたね」

小さな成功を作る：普段より大きめの服を用意して、着やすくしておく

まとめ：諦めグセは必ず直る

子どもがすぐ諦めるのは、性格の問題ではありません。ちょっとした考え方のクセです。そのクセは、ママの工夫で必ず変えることができます。

小さく分ける、頑張りを言葉にする、小さな成功を作る。この3つを続けることで、お子さんは「やればできる」と思えるようになります。

大切なのは、毎日少しずつ続けることです。1週間や2週間で変わらなくても、1ヶ月、2ヶ月続けていれば、必ず変化が見えてきます。